【2024年現在】プログラミングスクールは無駄なのか?に対するアンサー:SESの闇に飲み込まれないために

裕希ヒロ
こんなお悩みありませんか?
  • ITの関連で新しいスキルを身につけたいけど、何から始めたらいいかわからない。
  • キャリアチェンジを考えているけど、どんなスキルが役立つのか不安。収入をアップしたいけど、効果的な方法がわからない。
  • プログラミングスクールが無駄と言われるけど実際はどうなの?

こんにちは!裕希ヒロです。このブログでは、システムエンジニア出身の私がWEBマーケティングを学んで『稼ぐ力』を鍛える過程を発信しています。

この記事では、プログラミングを学ぶべき理由とその具体的な学び方について説明します。

現在、「リスキル」などの社会的な情勢もあって、IT関連スキルを身に着けたいと思っている方が多いようです。IT人材不足が社会的な問題なのもあって、注目されていますよね。

  • 我が国では、欧米等と比較して、IT人材がIT関連企業に従事する割合が高く、ユーザー企業に従事する割合が低い。
  • 東京のIT関連産業(情報通信)企業への集中も顕著な状況。IT人材の東京のIT企業の集中により、地域のデジタル化を推進するIT人材の不足は課題。

我が国におけるIT人材の動向 (経済産業省,令和3年2月4日)

新たにIT業界で活躍したい(キャリアチェンジしたい)と思った方が、プログラミングを学ぶためにスクールを利用するようです。確かに、現状に留まっていては、将来の不安は消えませんよね。新しいスキルを身につけることで、キャリアと収入を大幅に向上させることができます。

ところが、プログラミングスクールのブームは最盛期(2010年代後半から2020年コロナ前頃まで)に比べると下火になっています。「じゃあ人気がなくなったということ?」って感じるかもしれませんね。

盛り下がっているというよりは、以前が異常な状況だったとも言えます。

当時の私は、会社員プロジェクトマネージャーの立場で「大人数の力でシステム開発の成果物を仕上げる立場」にいましたが、プログラミングスクールあがりのエンジニアが全く現場の役に立てていない状況をたくさん目の当たりにしました。

コロナ以後、現在は様々な企業が「フリーランスエンジニアを使って痛い目を見た」という失敗を抱えているため、逆にフリーランスエンジニアを避ける傾向があります。

それでは、現代においてはプログラミングスクールは無意味なのでしょうか・・・?
この疑問に対しては「そうではない」と断言できます。なぜなら、企業のITに対する投資は年々高まっているためで、課題解決のためにエンジニアの力は必須だからです。

しかし、スクールはただ通えばよいわけではなく、臨む姿勢によって成功と失敗が『2極化』してしまうことも知っておくべきです

ここを理解しないまま闇雲にプログラミングスクールに通ってしまうから、人生が変わらずに「プログラミングスクールは無駄だった」という悔しい想いだけが残ってしまうわけですね。

この記事を読むと、プログラミングの魅力と学び方が理解でき、具体的な行動を起こす一歩が踏み出せるはずですよ。

プログラミングを学ぶべき理由と嘘

プログラミングを学ぶ理由はたくさんありますが、この記事に興味を持つ方は「現在は違う仕事をしているのだけど明るい未来を求めてキャリアチェンジしてみたい」とお考えなのどえはないかと思います。そのような観点からいくつか拾ってみましょう。

  • 【理由1】多くの業界で需要が高い
  • 【理由2】リモートワークの可能性が広がる
  • 【理由3】クリエイティブな仕事が増える

プログラミングを含めて「IT人材」と捉えると、IT人材の需要が高まっているのはみなさんの体感とも一致するのではないでしょうか?スマホでできることが増える裏には、IT関連の仕事で頑張っている人材がいます。業界全体として人を欲している状況というのは、労働力を提供する側からすると都合がよいですね。

リモートワークの可能性が広まるは、どう思いますか?結論は「勤め先や顧客による」です。本当は自宅でできる仕事であったとしても会社がそれを許していなければ意味がないのですよね。ただ、本質的には「パソコンが1台あればどこでも仕事できる」という点においては、リモートワークと相性がよい仕事です。

そして、プログラミングはクリエイティブな作業であること。これも「ぶっちゃけ、携わった案件による」です。プログラミングのスキルがあればクリエイティブな仕事をできる可能性があるのは間違いありません。しかし日本のITの現場では「こんなの作ってどうすんだよ・・・」という仕事がありふれていますので、そのような案件にあたってしまうと、地味な業務システム開発(プログラミングを含む)に時間を奪われて終わりです。達成感も感じづらいです。

よって、『プログラミングを通じて、世界中の人々が使えるツールやサービスを開発することができるよ』というプログラミングスクールの謳い文句は、体感9割以上の人が叶わないでしょう。SES案件にぶち込まれて終了です。

SESって何?

SES(システムエンジニアリングサービス)は、企業が自分たちの仕事を手伝ってくれるエンジニアを他の会社から一時的に借りることです。

実は、このSESという業務形態、業界の闇もたくさん抱えているんです・・・。

たとえば、大きなITプロジェクトを進める場面で自社だけではエンジニアが足りない場合、SESを利用して専門的な技術を持った人を派遣してもらいます。この方法なら、必要なときにだけエンジニアを増やせるので、効率よく仕事ができますよね。SESは、短期間での仕事や特定のスキルが必要なときに特に便利です。

その一方で、多階層の業務委託が頻発している業界構造があります。一見、聞こえはいいのですが、ちゃんと案件を選べる立場にならないと奴隷のようにこき使われて、肩身が狭い思いをする業務構造・・・それがSESです。

プログラミング学習の価値とは

ここまでの説明を読んで、プログラミング学習のモチベーションがなくなりましたか?

そんな甘い話ではないので、まずは厳しい現実をお伝えしました。

実は私は、プログラミング学習については肯定的です。

私は会社員だった時には事業者側(ユーザー企業)の立場でシステム開発をしていたので、プロダクトオーナーとかプロジェクトマネージャーと呼ばれる立場にいて、そしてSESの方々に仕事を手伝ってもらっていました。そのため何年もの時間を経て何百人という人材の方々と接してきました。

ここで分かったことは、プログラミング学習に臨む姿勢で、その人の人材価値が2極化するということでした。

未経験が短期間でプロになれるほど甘くないよ

「未経験歓迎!基礎から育成してあなたもSE(システムエンジニア)に!」というフレーズは新卒の就職活動の場面ではよく目にしますよね。確かに新卒で就職した後に会社でIT基礎の研修をしてくれますが、1ヶ月から、せいせい3ヶ月程度の範囲に収束します。

ド素人が3ヶ月で、役に立つ人材になるわけないじゃないですか。

その一方、研修を終えた後にもコツコツと自己学習を頑張り続けられる人は、その後活躍できる人材に成長していきます。コレができる人は、体感1割といったところです。

スクールでの学習は基礎をまとめてインプットするのに効果的

プログラミングって覚えなくちゃいけないことが非常に多いんです。業界未経験者にとっては尚の事です。

まず開発言語の数が多いし、その言語はそれぞれどういう特徴を持っているのか、どういう場面で何を使えばいいのか、言語が決まったらそれに応じた開発環境を整備する必要がある、用語もにて異なるものがたくさんある、新たに出会った単語が言語特有のものなのか業界全般の常識なのか・・・・書き出すときりがないですね。

このわけわからん状態を、ある程度の共通的な認識で会話ができるようになるまで底上げをしてくれるのが、スクールのよいところです。

例えるなら、「数字」を知らないのに、四則演算ができないじゃないですか。そして四則演算ができなければ因数分解もできないですよね。こんな感じで、基礎を順序立ててまとめてインプットする場として、スクールは効果的だと思います。

え、そんな情報ならネット探せばいくらでもあるから独学で十分、スクール不要だって?

そんなことを言い出したら、専門学校とかいらないじゃんって話になってしまいますよね。

プログラミング学習の基本ステップ

私がプログラミングを学んだのは完全に独学で、Ruby on Rails のチュートリアルを100時間ほどやった後に、Rails を使って独自のWebサービス開発に1,000時間ほど費やしました。そのとき会社員だったので、仕事が終わってからスキマ時間でコツコツとやっていましたので、1年くらいはかかったように思います。

Ruby on Rails は、プログラミング言語 Ruby で開発されているWEBアプリケーション開発のためのフレームワーク(便利な機能集)です。2000年代から存在している有名なフレームワークで、Twitterの初期開発でも利用されていたくらい、一時期は世界中で人気でした。

2020年代となっては、その他プログラミングも盛り上がっているので相対的には人気は陰っていますが、今でも十分に現役で一定の人気を維持している優秀なフレームワークです。

Ruby on Rails チュートリアル:プロダクト開発の0→1を学ぼう(無料教材ですが、よくできています)

結果、システム開発の全体像が頭でイメージできるようになり、仕事のキレ具合が格段によくなりました。時間を使って勉強しておいてよかったと心の底から思っています。

ただ、私の場合はIT関連の知識背景が備わっていたので効率よく進められた部分も確実にあります。そのため、業界未経験の初心者が独学で挑戦するのはかなり無謀です。心の底から楽しめる数%の人ならば放っておいても勝手に成長していくのですが、かなりのレアケースです。

「そこまで尖った人間じゃないな・・・そこまでの覚悟もないな・・・」という方は、ひとつひとつステップを踏んで進めましょう。

【ステップ1】目標を明確にする

まず、自分がなぜプログラミングを学びたいのか、どんなことを実現したいのかを明確にしましょう。これが学習のモチベーションを維持するための大きな助けになります。

例えば、「ウェブサイトを作りたい」「アプリを開発したい」「年収をあげたい」など、具体的な目標を設定することが重要です。

この目的によって、学習すべきプログライミング言語(技術)にも違いが出てきますので、あなたが何をイメージしているのかを言葉にできるようにしておきましょう。

具体の一例、「キレイな商品販売のLP(ランディングページ)を作れるようになりたい」ならば、あなたが学ぶべきスキルはHTML・CSS・javascript あたりになってくるでしょう。

【ステップ2】実際にコードを書く

続いては、早速コードを書いてみてください。

「え、まだ何も知らんけど???」

そう思いますよね。無理もありません。ですが、それでいいのです。

とにかく検索エンジンで調査して、見様見真似でやってみてください。そして、早々に撃沈するはずです。

そもそも調べ方が分からない、調べることはできたけど説明通りにできない、言っている意味がわからない・・・

このように壁がたくさんあることを知るのが重要です。

この壁を感じることなくどんどん学習できそうならば、スクールに申し込む必要はありません。そのまま独学で、いけるところまでいってみましょう。

【ステップ3】スクールを探す

ここまできて始めてスクールに手を出すことを考え始めるでよいでしょう。

プログラミングスクールに頼る意義は、先ほど説明した通りです。

コースが整備されており、体系的に学ぶことができ、不明点をいつでも相談できること。

これが重要なのです。

プログラミングスクールは無駄?その疑問にお答えします

プログラミングスクールに対して不安や疑問を持つ方もいるかもしれませんが、その価値を理解することで、より効果的に学ぶことができます。以下に、よくある疑問とその回答を紹介します。

高い受講料金に対して見合った結果が得られない場合もあるから

確かに、プログラミングスクールの受講料金は安くありません。

しかし、プログラミングスクールでメンター(相談相手)がいる環境になると「人件費」が発生してしまいますので、スクールの料金の多くは人件費に影響してくるのですよね。極論、テキスト教材と動画解説を一方的に見せるだけのスクールだったら原価は低く抑えられますので、その分だけ料金も安くつくでしょう。

思い出してください。あなたは「相談の仕方さえもわからない!たすけて!」という状況ですよね?

だったら、その最初の「相談できる環境」をケチってはいけません。そこでケチって何も得られなかった(成長できなかった)ことの方がよっぽどもったいない話です。

しっかり学べれば、数十万円の差はキャリアチェンジ後の1年間分の年収で簡単に回収できるでしょう。

数ヶ月かけてスクールで学んでも実務経験は積めないから

はい、これは事実です。この記事の冒頭にも記載しました。

スクール卒業直後で活躍できると思ったら大間違いです。専門性はもとより、圧倒的にビジネススキル(IT関連でのコミュニケーション能力)が不足しているからです。

ですが、会話するための前提となる共通言語や知識を学ぶことがスクールの目的です。

自分が何を学ぶためにスクールを利用するのか、見失わないようにしましょう。

すべてのカリキュラムを終えてもエンジニアになれるとは限らないから

はい、カリキュラムを終えたからといって必ずしもエンジニアになれるとは限りません。

1個前の質問に似ていますが、「卒業すること」と「力が身についたから役に立てること」は全くの別物です。

卒業後は「経験を積むことを目的に、大きな収入アップは一旦差し置いて、まずは案件に入ること」をするのが現実的でしょう。卒業直後で欲張って高年収を要求しなければ、仕事はいくらでもあります。

AIにプログラミングの仕事を奪われる未来がくるから

そんな簡単にプログラミングの仕事は奪われませんよ。

確かに、AIを用いて生産性を向上させる方法の学習は必須です。ChatGPTは当然ながら、システム開発においては GitHub Copilot を利用した自動化は欠かせません。これらを学べないエンジニアは、時間をかけて淘汰されてくるでしょう。

しかしAIは、人間が作りたいと思っていることを代弁できません。そこには必ずビジネス要件がありますので、人間が入ってコミュニケーションをする必要があります。この時、システム開発の知識を持っている人間が一緒になってシステム化の議論に参加してくれることでビジネスを成功に導くことができるのです。

AIにプログラミングの仕事を奪われるというよりも、「ただ指示を待つだけでコミュニケーションを必要十分にとることができず、かつプログラミング能力も平凡なスキルしか有さない人材については」AIに代替されると考えましょう。

繰り返しますが、「AIを使える側の立ち場のエンジニア」は絶対に重要があります。そして、適切な指示のためにはプログラミングの基礎知識が非常に役に立ちます。

最後に:プログラミングスクールで学ぶ価値

プログラミングを学びたいと思ったあなたが、もし一人で頑張れるならば、こうやって調べる前に自ら既に手を動かしているはずです。しかし、自信がないからこうやって検索しているんですよね?

だったらコースが整備されたプログラミングスクールが絶対にお勧めです。

そして最終的には『自身がどれだけ真剣に、学びを継続し続けられるか』に尽きます。

この記事がプログラミング学習の一助になると嬉しいです。

以上、裕希ヒロがお送りしました。

ABOUT ME
裕希ヒロ
裕希ヒロ
システムエンジニアxマーケター
順調に出世していて定年まで安泰だったはずの大企業を無計画に辞職。年収ダウンのリスクと隣合わせに「WEBマーケティング」を学び、新たな武器を手にして新世界に挑戦しているエンジニア。中学生からインターネット文化に染まり、ネトゲ沼にはまりながらIT業務歴は長く20年超。
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